2014年9月12日金曜日

こんなにキツいとは! 超ド素人が「久住山赤川ルート」から登ってしまった・・・その3


 「キラフテ 木の靴べら専門店」 店主の宮原です。



さて、なんとか「久住山頂上」までたどりついた
われら「即席登山隊」ですが、

このまま「赤川ルート」で下山するのか?
それとも「牧ノ戸ルート」で下山するか?

を本気で悩みました。


そして以下の三つの提案をしました。


(1)全員で「牧ノ戸ルートで下山し、タクシーで「赤川登山口」まで戻る。

(2)娘ふたりは「牧ノ戸ルート」で下山、私が「赤川ルート」で下山、
  牧ノ戸まで車で迎えに行く。

(3)全員「赤川ルート」で下山する。



3人で真剣に?協議した結果、

「いいやん、このまま来た道を降りればいいやん!」

と娘ふたりに言われて、下山方法は(3)に決定・・・

「へっぽこ登山隊」で一番へこんでいたのは、
実は「わたくし」のようです。(笑)

頂上付近の登山道は緑に囲まれた部分でなく、
岩場が露出している部分だけが登山道なんです。
いまにも動き出しそうな「岩石兵」に釘付け(笑)




さあ、気を取り直して下山を始めましたが、頂上付近の「岩場」の下山は

 マジで怖い!!!

下る速度と重力が合算されるわけですから、
「登り」に比べて恐怖感はさらに増します。
不意に滑り落ちると、冗談抜きで怪我をしますぞ!


そしてこの岩場の厳しさを証明するのが、この画像!
 
「なんで靴のソールが落ちとんかい!この岩場、どんだけ厳しんかい!!」

ゴムのソールが無残に残されていました・・・



登山客の靴のソールがこの岩場に耐えきれず、
はがれてしまったんでしょう・・・この人、どうやって下山したのか
本気で心配してしまいました。


しかし、下山の一番の難所はこの岩場ではなかったのです。

今回一番きつかったのが、岩場を下ったあとに現れる

 「火山灰質の黒い土」

この黒い土は、火山噴火に由来するいわゆる「火山灰土」なんですが、
登頂の時に降った雨のおかげで、土の表面が濡れてしまい、

 「つるっつる!」

3人ともコケて、コケて、コケまくりです!


この場所は濡れると本当にしんどいですよ!
いったんコケると、勾配が急なだけに、まさに

 「すっと~ん」

とコケてしまうんです。
日常生活では、ほぼ経験できないコケ方です。流行歌に喩えれば

  足が飛ぶ♬ 宙に舞う♬ ケツから見事に落下する ♬
  地に落ちて♬ 止まらない♬ そのままズルズル落ちていく♬
  久住♬ 久住で空を飛ぶ♬~

というコケ具合です(笑)


他人がコケる姿を見て、
思わず「笑い」が出るほどの見事なコケ具合です。

*激しくコケると骨折の恐れすらある場所です。
 登山後、長女は臀部に大きな大きな「青あざ」が出来ていました。
 
こんな風景が、十数回繰り返されました!


何度も言いますが、「この赤川ルート」は
本当にしっかりした装備が必要です。

私たちの格好は、本当に「軽装」すぎます。
決してマネしないで下さいね!

*実際に、この「赤川ルート」で遭遇した登山客の皆さんは、
100%本格的な装備でした・・・




登頂開始から 約6時間30分!を要して、
膝をガクガク振るわせながら登山口まで下山しました。

本当はもう笑う元気も無いのですが


疲労しきった心身を、
お待ちかねの「赤川温泉」でゆっくりと癒やしていくことにします♬

「赤川登山口」のすぐ近くにあるので大助かり!



温泉宿はとってもいい雰囲気


この「赤川温泉」は、実は「冷泉」、
つまり20度代の「冷たい温泉」なんです。

浴場内に加温された「温泉」もありますが、
露天風呂は「冷泉」です。


露天風呂からは、見事な「滝」を眺めながら入浴することができ、
疲労困憊した心身が急速に回復していくのが実感できます。


の露天風呂にはふたつ浴槽があったんですが、
滝に近い方が「より冷たい」んです。
つまり冷泉の温度を選んで入浴できるんですね。
しかも、温泉の色は、青みを帯びた乳白色、気持ちいい~

*「温泉浴」→「冷泉浴」 を数回繰り返す入浴方法がお奨めのようです。


「入浴前に必ず読むべし!」
ありがたみが倍増します。



すぐ脇に見事な「滝」があるんです!
浴槽から見る景色は「最高」ですよ!



この温泉は「飲用可能」です。
飲んでみましたが、「パンチのある味」でした(笑)



さあ、こうして「即席登山隊」の、
想像もしなかった登山が終わりました。

でも登山が無事に終わってみれば、
やっぱり「登って良かった」と思えるんですね。
登山の魅力の片鱗を感じた次第です。



娘ふたりは

 「もうこの登山口からは登らん!」

と言っていましたが、
 
 「もう山には登らん!」

とは言わなかったんです。


私はは 「屋久島、縄文杉まで登山」 という野望があるんですが、
この「へっぽこ登山隊」、再結成の可能性は
かすかにあるのかもしれません・・・

帰路に立ち寄った展望台では、お盆シーズン限定?の
「ヘリ遊覧飛行」が行われていました。

登頂中、さっそうと久住連山上空を飛んでいました。





この山頂に這い上ったんですよ!
すごいぞ我ら「へっぽこ登山隊」(笑)
































2014年9月2日火曜日

こんなにキツいとは! 超ド素人が「久住山赤川ルート」から登ってしまった・・・その2


「キラフテ 木の靴べら専門店」 店主の宮原です。



それでは、「知らぬが仏」 の赤川ルートをご紹介します。

「赤川登山口」の天候は曇りですが、天気予報では後に晴れるとのこと。
舗装された駐車場と、ログ風のトイレが完備されています。

*しかし「赤川ルート」にはここ以外にはトイレは無いので、ご注意を!

朝6時前にはバッチリ到着。



「赤川ルート」の実際を
全く知らない「即席登山隊」。
カメラの前で余裕のポーズ。




登山口の入り口には
「登山届け」の記入場所がありました。



「遭難多数・・・」、
結構おそろしいことが書いてあります。

が、記入を長女にまかせたため、
私は読んでなかったんです。


あとで知ったことですが、今回目指した「久住山」の標高は1,789メートル、
「久住連山」の最高峰「中岳」の標高は1,791メートルで、九州本土最高峰!

皆さん、「久住山登山」にはしっかりした装備で登って下さいね!

ここが「赤川登山口」



犬は連れて行かないほうがいいみたい・・・



さすが「へっぽこ登山隊」(笑)
でも沢の水がとっても冷たくて
気持ちよかったです。




「やぶ」もあります。
半ズボンは止めた方がいいです。



これが「赤川温泉」の源泉地。
周囲は硫黄のにおいがプンプンしてます。



火山岩に木の根っこが
しがみつくように生えています。



「赤川登山口ルート」の前半は整備されていて、
我ら「弱小登山隊」でも十分登れたんです。



それでもすでにへばってますが(笑)



登山ルート前半を順調に登ってきましたが、
ふと振り返ると素晴らしい風景が眼前に。

35年ぶりの登山をした私はこの絶景に大喜び!
「雲海を見下ろす」って滅多にないですから!


ここまでなら 

「いや~、登山ってほんとにいいもんですね ♬~」

って思えます。

雲海から顔を出しているのが
「阿蘇山」



ここはちょうど「見晴台」のようになっていて
絶好の撮影スポット。



ガマンしてくれていたお天気も崩れてきて、
パラパラと雨が降り出しました。

ここで雨具を装着しました。
結果的に少々降った程度で止んでくれたんですが、
これが下山時の「苦行」の原因になろうとは・・・

ようやく頂上がみえてきました!
が・・・


この勾配!!! 45度あるじゃん!!!!



「赤川ルート」のクライマックスって、
一般人の考える「登山」じゃありません!

    「岩登り」

です!両手、両肘、両膝、まさに全身を使って
ゴロンゴロンの岩を登らないといけません。

われら「にわか登山隊」は、そんなことすら知らず、
手袋を持って行ってなかったんですが、絶対に必要です!
手を使わず登るなんて不可能です!


*「岩登り専用」の手袋があるのかは存じませんが
 ただの軍手とかじゃなく、ゴムの滑り止めが付いた手袋が
 良いのではないでしょうか。
 

ここではいわゆる「三点支持」を考えざるをえません。
「次にどこに手足をのばすか?」
 と大きな岩の真上で思案することもしばしば・・・


*くれぐれもしっかりした装備が必要です。
 トイレはおろか、水場もありません。
 
 
下山後に聞いた話ですが、
夏場の午後遅くの登山はお奨めできないらしく、「カミナリさま」に遭遇すると、
イナズマが真横に飛んでくるそうです!

山腹で遭遇すると、もう地面に這いつくばる以外になく
他人を助ける余裕すらないそうです。
 
 

それでも3人でギャーギャー叫びながら
なんとか頂上までたどり着きました!

登山開始から「3時間」もかかりました。
(予定では1時間30分のつもり・・・笑)

雨も上がってくれて、頂上は最高。



苦労して登ってきた「赤川ルート」側。
阿蘇の雲海がさらに広がりました!!!



こちらは反対側の「牧ノ戸ルート」。
久住連山が一望できます。
素晴らしい眺望です!!!



お盆中ということもあり、頂上は
20名近くの登山客で賑わっていました。




この山頂でしばらく絶景にふけっていましたが、
登ってくる人たちを見ていて気づいたんです。

   
ほとんどの人が
「赤川ルート」の反対側(牧ノ戸ルート)から登ってくる・・・



結果的に、「赤川ルート」での登山中に私たちが遭遇した人は、
ほんの十数人だったんです。


あ~、下山がおそろしい・・・